6/23 ☁︎ 🇰🇷にて

突然大家さんが業者のおじさんを連れてきて、冷蔵庫を新しいのと取り替えてくれた。

新しいピカピカの冷蔵庫が来るかと思って楽しみにしていたら、前のと同じ型だしたぶん中古なのだけれど、とても綺麗に掃除されていて、コンセントに繋ぐと、昨日までが嘘だったみたいにブォーンという音を立てて庫内はすぐ冷気で満たされた。

前のは冷凍庫の中に謎のピンクの液体のシミがあったし、冷蔵庫の匂いを濃縮して還元しなかった感じの臭さが取れなかった。

前の住人の女の子は私でも思うくらい部屋を雑に使っていて、それなのに入り口にかわいい壁飾りとかかけてあるので(捨ててくれ)、そのバランス感に私はいちいちため息を漏らした。確かにピンクのシミは外からは見えないのだ。しかもピンクだし。

ちゃんと動作を確認し、大家さんが無事に階段を上っていく音に耳をそばだててから、どうせ入れるものもない私はコンセントをみたび引き抜いて、冷蔵庫のない日々に戻っていったのである。

 

Instagram(@hinemoth_notalie)でも、その日に食べたものを冴えない写真とともにポストしていたら、たまに知人から「私も韓国に留学したい」というお声を頂けるようになってきた。ありがたいことです。

そもそも私は、韓国に行ったこともなければ友達もいないのに単身で飛び込んだ狂人(くるいんちゅ)なので、「週末は何をしましたか?」という会話ではみんなが楽しそうに友達と遊んでいる様子を指をくわえて聞くばかり。

と言いつつ、本当は一人でいるのがいちばん好きなので(家から出られないこと以外は)サイコーだし、日本人の友達と遊んだら日本語喋っちゃいそうだけど、韓国語勉強仲間が増えることはもちろんこの上なく嬉しい。

留学でも観光でもみんなに久しぶりに会えたらとっても嬉しいです。

 

 

毎日勉強して、このブログを書いて、昼寝して、ご飯を食べて、ベッドに転がって申し訳程度に脚パカとかをしながらデイリーポータルZ青空文庫を読んで、という変わりばえのしない生活を送っている。

隔離開始から1週間前後が休日だったのもあり退屈のピークだったのだけれど、3日前から出前を一時的にやめてパンを常備するスタイルに切り替えてからは、生活がルーティン化されたことにより辛さが少しばかり減じられたように感じている。

 

 改めてあらすじを説明すると、当時冷蔵庫が壊れていた私は、出前を2人前頼んで1人前を神の御前にゆだねる(意訳:明日までもってくれ〜と願いながら放置する)ことを繰り返していたのだが、1週間経ってようやく自らのアホさ加減に気づき、私の信心の篤さに関わらず常温で保存されてくれるパンで残りの日々を乗り切ろうと思ったのであ〜る 解説おわり

そして、日曜日に私は宣言通りパンを頼むことにした。

 

元々はパリバゲットかTOUS les JOURSで頼もうと思っていた。まあ日本でいうところのサンジェルマンとかアンデルセンみたいな、イートインがあってコーヒーと一緒に軽い食事を取れる、どの駅にでもある気軽なベーカリーチェーンである。

想像に難くないだろうが1人前の、ちょうどOLが昼に食べていそうなサラダが一緒に売られていたので、これを一緒に頼むことで、私の炭水化物に傾倒した食生活も少しはバランスってもんが取れるかなと期待したのである。

しかし、そこには大きな罠が隠されていた。現地決済がクレジット・現金ともにまったく不可能なのである。

(実は、ペダルアプリに登録するチェーン店は殆ど現場決済に対応していない。

お腹が空いている時は気づけないかもしれないが、お店のホーム画面のすぐ下に対応している決済方法一覧が書かれているので、事前に確認しておくとぬか喜びが防げるはずだ。)

 

私の中の天使が「そろそろ野菜を食べないとまずいよ」と私にサラダを検索させ、表示されたサラダ専門店のいくつかはとても魅力的だったものの、サラダなんて万が一残したら絶対翌日にはしなしなに干からびてしまうだろうし、たとえ食べ切れたとしても、これまでの経験からすると一食に14,000원も費やすのはさすがに気が引ける。

その他いろいろの屁理屈をこねながら天使をねじ伏せた私は「빵(パン)」と検索窓に打ち込み、以前から気になっていた近所の「미소당」でパンを買い漁ることにした。

 

 

미소당は、日本でいうところの食パン専門店だ。

ただ、日本のそれが素材を吟味してオーソドックスな食パンの極みを追求しているのに対し、韓国の食パン専門店は、趣向を凝らした様々なフレーバーを揃えることに力を入れている。

特に栗の入った食パンが韓国では人気のようで、多くのお店にラインナップされている。

ひとつのパンは概ね3,300〜4,000원程度と安くはないが、フレーバーの食パンを1つ丸ごと食べればほとんどお腹はいっぱいなので(栄養バランス的にはおすすめできない)、コストパフォーマンスはいいだろう。

最低配達金額も9,900원と注文しやすく、また25,000원以上の注文で配達が無料になる嬉しいサービスも行っている。

 

全体の商品数は多くはないがどれも魅力的で、うんうん言いながら選抜したラインナップは以下である。

 

1.【おすすめ】生クリームパンドール 4,500원

2.【おすすめ】高級バタープレッツェル 3,800원

3.高級生食パン 1斤 4,000원

4.栗食パン 3,900원

5.チョコ食パン 3,300원

6.竹炭クリームチーズ食パン 3,300원

7.黄金カステラ 3,900원

計 26,700원 配達料なし

 

なんと、こんなにパンを頼む人が他にあまりいないのか、袋を開けてなんか多いなと思ったら苦渋の決断でカートから外した

8.100%国産にんにく食パン 3,800원

がまるまる1個おまけで入っていたのだ!

韓国のペダルアプリではたま〜に店舗からのちょっとしたおまけやメッセージが入っているようだが、まさかパン1個がどかっと入っているとは……嬉しさに、間違って入れてしまったのではないかという不安な気持ちが入り混じりさえしたが、あいにく気づいたのがその日の夜遅くだったので、もう連絡しても遅く、ありがたく頂戴することにした。

미소당、おすすめです(ダイレクト・マーケティング)